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コミュニケーションデザイン開発

人と人との交流を促進する
オリジナルのすごろくを開発。
会話と笑顔で繋がりをつくる。

江川 海人(ヨココネクト)

都市科学部 都市基盤学科

学生起業家インタビュー動画

インターンでまちづくりの仕事を経験。
コミュニケーションの重要性を実感しました。

2021年10月にヨココネクトというチームを立ち上げました。自分たちでは“繋がりをデザインするスタジオ”と呼んでいます。私たちが目指すのは、人と人のつながりの質を向上させる仕組みや機会を提供すること。現在はオリジナルで開発した“キミロク”というすごろくを使った活動をしています。

ヨココネクトを立ち上げようと思ったのは、都市デザインの会社でインターンをしたことがきっかけです。ここでの数ヶ月の体験から気づいたことは、人が適材適所に配置されることの重要性でした。人にはそれぞれ得意不得意があり、好きなことと嫌いなことがあります。好きなこと、得意なことをするときには、人は仕事に楽しさを感じ、自然に力が生まれるもの。それは年次や役職といった役割を超越するものです。

適材適所を実現するには、チームの一人ひとりのことを、お互いに深く知るというプロセスが不可欠です。でも、それには時間がかかるし、組織の中で実践しようとすれば、アンケートを取って、面談の日程を調整して…と堅苦しくなってしまう。もっと自然に、楽しみながら、しかも効率よくできる方法はないだろうか。そんな思いから“キミロク”が生まれました。

大学や地域商店街での交流、
企業のチームビルディングなどで
導入していただいています。

“キミロク”は、見た目は普通のすごろくですが、マス目にいろいろな質問が散りばめられていて、プレーヤーはとまったマスの質問に答えるようになっています。家族のこと、地元のこと、趣味や夢など、普段はなかなか話さないような話題を、お互いに話したり聞いたりしながらゲームを進めていきます。“キミロク”にはゴールがありません。ぐるぐると何周か回っていくうちに、いつの間にかお互いを深く理解できるようになっています。

コミュニケーションを促進するために、コマにはいろいろな仕掛けを施しました。例えば文字がいろいろな方向を向いていて、みんなで読み上げるようになっていたり、漢字にはあえてふりがなをつけないことで、子どもと大人が会話するきっかけにしました。

学内のイベントを皮切りに、地域商店街での交流会、企業のチームビルディングなどで導入していただいています。今はそれぞれのイベントごとにオリジナルの“キミロク”をつくっています。横浜の左近山団地での防災イベントでは、小学生と親御さん、団地に住まわれている高齢者の方々が一緒に参加されました。普段はあまり話をすることもない子どもたちと高齢者の方々が目をキラキラさせて、楽しそうに会話をする様子を目の当たりにし、自分たちが目指している繋がり方ってこういうことだよね、と再認識できました。

リスクを取ることは、
夢の実現に必要なステップ。

チームを立ち上げた当初から、5年10年とずっと活動を続けていくイメージを持ってやってきました。今の目標は、より良い繋がりをつくるための最高のツールを生むことです。そのためにも“キミロク”の実績を増やし、使っていただいた方の意見を反映させ、改良する、を繰り返しています。

今後は資金調達や人材育成など、経験したことのないステージがやってきます。不安がないわけではありません。そんなとき、いつも都市科学部の授業で頻繁に出てくる「リスクと共生する」という言葉を思い出します。リスクを取らなければ成長できないし、やりたいことも実現できません。いずれは“キミロク”で得た知見をもとに、コンサルティング業にも取り組んでいきたいと思っています。困難な場面に遭遇したときは「これも必要なステップなんだ」と思って頑張っていきます。

ヨココネクト
https://yokoconnect.wixsite.com/home

2022年2月

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